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「まぬけ」のビジュアルはこうして生まれた。イラストレーター杉山巧さんインタビュー【商品開発秘話】

先日のnoteでもご紹介したBESSの新ブランドビジュアルと、新商品「間貫まぬけのハコ」のパンフレットイラスト。
生命力や強さを感じさせる、BESSの新たなブランド発信にふさわしい、とても素敵なイラストたちは、イラストレーターの杉山巧さんに手がけていただいたものです。

BESSが新たに発信する「まぬけ」というメッセージにふさわしい表現はどんなものか…検討する中で巡り合ったのが杉山さんでした。

今回のnoteでは杉山さんに絵を描き始めたきっかけから、今回のイラストに込めた思いまでたくさんお話を伺いました!

イラストレーター 杉山巧さん(@taco_sugiyama)
1983年生まれ。静岡県出身、東京都在住。第141回ザ・チョイス入選、08年、荻窪「ひなぎく」にて初個展。15年、HBギャラリーにて個展。HBファイルコンペvol.26「鈴木成一賞」受賞。書籍の装丁や販促物・パッケージのイラストなど多岐にわたるイラストを手がける。
http://www.inori-books.net/index.html

ー絵の道を志すようになったきっかけを教えてください。

絵を描き始めたのは18歳からです。きっかけは、高校を卒業する時に、姉が通う大学を何となく受けたのですが、落ちてしまって。親は姉と同じアパートまで契約してしまっていたんです(笑)。そこで急遽、調べてみたら近所にグラフィックデザインの専門学校があって。
そうして入学した専門学校の授業の一環で、イラストの授業があったんですが、その時にこれまでの人生の中で最上位かというくらい 褒められて(笑)。それから描くようになりましたね。

ー今の作風・技法に至るまでのお話を聞かせてください。

イラストレーターとして、色々と仕事はいただけていましたし、仕事を通じて相手に喜んでいただける喜びもありましたが、 いつの間にかどんどん絵が小さくなっていってしまって。仕事以外での、自分の創作は全く描く気がなくなっちゃった時期があったんです。

そんな中で、憧れのギャラリーから個展のお誘いをいただいて。準備期間も1年あり、本腰入れてオリジナルを描こう、自分の楽しみだけを追求した絵を描こうと思ってたんです。でもどこかで仕事を意識しちゃうというか、完成させようとしてる自分がいて…10か月くらいずっと試行錯誤してましたね。

その試行錯誤の中で紙版画を自己流でボール紙でやってみたことがあって。
そのタッチが好きだったんですけど、4,5枚描いてやっぱり違ったかも、と思った時に、ふと紙版画のボール紙の切れ端を手に取って、適当に描いたらすごい面白かったんです。
ずっと続ける気もなかったんですが、次の日もやってみたらまだ楽しい。
もっと色々描いてみたいという気持ちが湧いてきて。自分に合ってたんだと思います。

ブランドムービーの制作風景
ボール紙たち。これ自体も作品のようです。

ーBESSのことはご存じでしたか?

もちろんです!今回お仕事させていただくにあたって、BESSの家々も見せていただきましたが、本当住んでみたい。いいですね。
色々惹かれるポイントはたくさんありますが、そんなに便利に作られていないというか、工夫して住むとか、人間本来の力を引き出すという考え方にすごく共感します。
今の一般的なお家って、 なんか部屋がもっと区切られててとか。ヌケみたいなのはそんなにないじゃないですか。そういう精神があることをお伺いしてすごくいいなと。
個人的には僕はG-LOGなつが好きですね。

ー今回の商品名「間貫けのハコ」や、「まぬけ」というメッセージについて、どう思われましたか?

最初に「間貫けのハコ」っていうフレーズと一緒にパンフレットのラフデザインを見せていただいたんですが、 住宅のパンフレットにはまず見えないじゃないですか。緊張したというか、これはすごい仕事だなって。とても気合が入りました。

杉山さんの描くアルマジロ。全貌はパンフレットで!

商品名や、アルマジロがモチーフの外観とか、 ふざけてるわけじゃないけど、遊びっていうのかな?それをすごい真剣にやっている。
人間本来の力を引き出したい、とかちょっとアナログ志向なところとか、そういう精神を全体から感じたときに、すごいかっこいいなと思って。
僕も創作をする上で人間本来の力というか、直感だったりとかをすごく大事にしているので。
お仕事として頼んでいただいてるんですけど、社会のために、日本のためにという姿勢で暮らしを提案するBESSに本当に協力したいと思ったんです。

ー今回のイラストを制作する際にイメージした風景、キーワードなどがあれば教えてください。

風景というより、キーワードを何個かメモをして、それを読んでから書く感じが多いです。 今回で言うと、パンフレットの表紙は”解放感””高揚感”のようなものを発したいなというのと、”抜け感”。 ぎっしり詰めすぎず、ある程度動きがある抜け感というのと、あとは”光と影”強さと柔らかさ自然さ。みたいなイメージです。

あとはとにかく美しくいい絵を描きたいなって。アートディレクターの方からのリクエストとして、まずはいい絵を描いて欲しいという想いを受け取っていたので。

こちらがその原画。たくさんの色が重なり合ってとても綺麗。

広告のビジュアルの方は、もっと踏み込んで、BESSの独自性とか、「ドクダミのうた」なんかも拝見して、野生的な生命力というかなんかこう…強さというか。
独自性、とメモをしたのは、現代社会が向かう方向へのアンチテーゼみたいなことも含まれているような感じで。でも結局のところはおおらかさ自然、光と影…綺麗な面だけじゃない、ちょっと怖いところもあるし、踏み込んだところもあるし。野生感を強く吐き出すようなイメージをもって描きました。

こちらはブランド広告の原画。強さや生命感を感じます。

ー「まぬけ」には「間」や「余白」を大切にしたいという思いがこめられているのですが、普段の日常を過ごす中で「間」や「余白」について感じることがあれば聞かせてください。

これ結構難しくて。なんで出てこないかというと、僕、 間だらけで(笑)。
もっとちゃんとしてて初めて間って成り立つんじゃないかって。余白だらけなんですよ。ついこの間まで携帯もガラケーでしたし(笑)

ただひとつ言えるとしたら、僕は絵を一番に優先しているわけじゃなくて、なんか生き方だったり、普段のことが全部絵に出るって思っているんです。生活のスタイルに重きを置いて。 絵のことを真剣に考えるのと同等かそれ以上に、もっと人に優しくしなきゃダメだな、とか、感謝しなきゃダメだなというようなことは意識するようにしています。

ー杉山さんのイラストによって、よりブランドや新商品の幅が広がった気がします!

直感でBESSの家を選んでいただく、とか感性を大事に、というお話もお伺いしましたが、この絵たちがそのきっかけになればいいなと。よくわからない、で終わってもなんか感じることがあるはず。

個展とかで感動して泣いてくれてる人とか、たまにいるんです。
すごく嬉しくて。 感性が開いてくれる、それはすごい大事なことだと思っているので。多くの人に見てもらえて、BESSさんと一緒に拡がっていけばすごく嬉しいですね。

ー杉山さん、どうもありがとうございました!

杉山さんのイラストも魅力的な「間貫けのハコ」のパンフレット、ぜひお手に取ってご覧ください!
また、2024年のカレンダーも、杉山さんの表紙デザイン!
どちらも全国のBESSでお渡ししています。ぜひ遊びに来てくださいね!


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